ぼんやりと、ただぼんやりと。
いい天気でもないし、別にいい写真というわけでもない。
なんの変哲もない、何度も見た景色。
でもだからこそ、いい。見慣れているからこそ余計な感想を持つ必要がなく、何かも考えずただ見つめていられる。
こういう時間があれば、もっと平和になるのではと思う。
ぼんやりといつもの風景を眺める。
難しいことはどうでもよくて、単純に時間の流れだけを感じればいい。
地面が冷たいとか、雲が動いているとか、そんな普通でつまらないことに意識を向けることで、不要なものを捨てられるのではないだろうか。
頭を重くしていた不安とか不満とか、邪魔なものは全部吸い取ってくれる。
そんな力があるのかなと、思った。